皆さんは自分の人生を「変えたい!」と思ったことはないでしょうか。
“もっとお金を稼ぐことが出来れば…” とか ”もっと時間があれば…” あるいは ”もっとメンタルが強ければ…” 等々。
「これがあれば幸せ!」 あるいは 「今よりも人生を好転させることが出来るのに…」 と考えたことがあるはずです(たぶん)。
今回は人生を変えるために重要な3大要素のお話をしたいと思います。
人生を変える3大要素
では、結論からいきます。
① 食事 ② 運動 ③ 睡眠
です。
「えぇ!?」と思われる方もいると思います。
しかし、この3点を見直し改善することで少なからず人生に対しての見方が変わるはずです。
では、それぞれ解説してみたいと思います。
人生を変える3大要素① 食事
食事は健康な身体を維持するのには欠かせない要素です。
しかし脂質と糖質中心の食生活は、生活習慣病である糖尿病や高脂血症(脂質異常症)などの主な要因になります。
糖尿病
糖尿病は糖質の摂り過ぎにより、糖を分解するインスリンホルモンが減少することにより発症します。
糖尿病は進行すると指先などの抹消神経障害や血行障害、さらには血管が詰まることによる壊疽(えそ)など重大な結果をもたらします。
また、慢性腎不全の原因にもなり、これが進行すると人工透析を受け続けなくてはいけなくなります。
高脂血症(脂質異常症)
高脂血症(脂質異常症)は脂質(あぶら)の摂り過ぎによりおこる病気です。
血液中の中性脂肪やコレステロールが多い状態が長く続くと血管が硬くなる動脈硬化症の原因になります。
そして、血管に付着した血栓は脳梗塞や心筋梗塞をひき起こす原因になるなど、やはり重大な結果をもたらします。
そして、これらの原因になる脂質と糖質中心の食生活を送り続けることは体重の増加を招くとともに、身体年齢の老化を促進させます。
脳の機能も低下
さらに脂質と糖質の摂り過ぎは脳の活動、特に記憶力と学習能力を低下させるといった研究結果まで報告されているほどです。
健康的な食生活は肉体のアンチエイジングだけでなく、脳の機能(認知機能、記憶力、精神状態)も若々しく維持することにつながるのです。
食生活を見直してみましょう。
①.糖質の摂り過ぎは糖尿病の原因になります。
▶ 抹消神経障害、血行障害による壊疽、慢性腎臓病になるかも!?
②.脂質の摂り過ぎは高脂血症(脂質異常症)の原因になります。
▶ 動脈硬化症、脳梗塞、心筋梗塞の原因になります!
③.脂質と糖質の摂り過ぎは脳の活動を低下させます。
▶ 認知症の発症リスクが高まります!
人生を変える3大要素② 運動
運動も我々の人生において大変重要な要素です。
その理由を運動による身体的効果と精神的効果、そして認知症やうつ病の予防効果の3つの面から説明します。
身体的効果
これは皆さんご存じと思います。
ウオーキングやジョギングなどの有酸素運動は一定時間以上行うことで脂肪燃焼効果が期待できます。
有酸素運動は、体脂肪や血中の中性脂肪をエネルギー源とするため様々な生活習慣病の予防や改善を期待できます。
また、ダンベルなどを使用した筋トレは体型の維持や筋力アップ、筋肉量の増加に効果があります。
筋肉量が増えると基礎代謝がアップし脂肪燃焼効果が高まります。
つまり痩せやすい身体になる、ということです。
精神的効果
ウオーキングやジョギングなどの有酸素運動はセロトニンの分泌を促進させることが分かっています。
15~20分くらいの適度な運動を継続することで精神的に安定し、うつ症状の予防・改善につながります。
セロトニンを分泌するセロトニン神経は日光に浴びることと適度な運動で活発になります。
したがって、朝の15~20分程度のウオーキングやジョギングはセロトニンの分泌には最も効果的といえます。このセロトニンは幸福感や安心感、平常心を保つために重要な物質でストレスに対しても効果があり、セロトニン不足といわれている現代人にとって、イライラ感やうつ症状の改善が期待できます。
そして、気持ちの安定につながります。
「セロトニン」は精神面に大きな影響を与える神経伝達物質で「レアルアドレナリン」、「ドーパミン」と並ぶ3大神経物質のひとつです。
セロトニンは幸福感や安心感、平常心を保つために重要な物質でストレスに対しても効果があります。
しかし、現代人は「セロトニン」が不足した状態と言われています。
セロトニンが不足すると脳の機能が低下し、感情や気分のコントロールが難しくなります。
またイライラ感や意欲が低下したり、ストレス障害や睡眠障害などの原因になるとも言われています。
認知症やうつ病の予防
うつ病の予防
有酸素運動によりセロトニンの分泌が促進され、精神の安定やうつ症状の改善に効果があることは精神的効果で解説したとおりです。
セロトニンはトリプトファンというタンパク質から合成されますが、合成の際にビタミンB6が必要になります。
なので、食事も大切な要素になります。
認知症の予防
アルツハイマー型認知症は脳の老廃物である「アミロイドβ」が原因のひとつとされています。
アミロイドβはインスリン分解酵素によって分解され排出されます。
しかし、現代人は脂質と糖質の高い食生活が中心です。
糖質が高ければインスリンが多く分泌され、その分インスリン分解酵素もそちらにとられます。
したがって、インスリン分解酵素はアミロイドβの分解にまわることが出来ず、アミロイドβは蓄積され認知症のリスクが高まります。
このアミロイドβの排出を促すのが運動です。
一定時間の運動をすることで脳の血流が増え、アミロイドβの排出が促進されます。
なので、運動することはうつ病の予防や、アルツハイマー型認知症の予防につながるのです。
①.身体的効果
▶ 有酸素運動は脂肪燃焼効果、生活習慣病の予防になる。
▶ 筋トレは基礎代謝量の増加、瘦せやすい体質になる。
②.精神的効果
▶ 有酸素運動はセロトニンの分泌を促進させる。
▶ セロトニンにはイライラ感やうつ症状の改善効果がある。
③.認知症やうつ病の予防
▶ 有酸素運動でセロトニン分泌され、うつ病の予防になる。
▶ 脳の血流が増加し、アミロイドβが排出されて認知症予防になる。
人生を変える3大要素③ 睡眠
人生を変えるための3大要素の最後は睡眠です。
睡眠中体内で何が行われるのか
脳と身体の疲労回復、記憶の固定、成長ホルモンの分泌(筋トレーニーには重要)、免疫機能の調整が行われているといわれています。
睡眠には浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠の2種類あり、睡眠中はレム睡眠とノンレム睡眠を90分周期で繰り返しているそうです。
疲労回復や記憶の固定、成長ホルモンの分泌などの身体の回復は、主に深い睡眠であるノンレム睡眠中に行われているといわれています。
なので、このノンレム睡眠をしっかりとれるかどうかは健康維持にはとても重要です。
睡眠不足による悪影響
睡眠不足による悪影響は身体面・精神面で数多く上げられます。
眠気、意欲低下、記憶力低下、活動量の低下、ホルモン分泌への影響(レプチン減少、グレリン増加)、自律神経への影響等々です。
生活習慣病のリスク
睡眠不足によるホルモン分泌への影響は生活習慣病と密接に関係しています。
睡眠不足により、食欲抑制ホルモンであるレプチンが減少し、食欲増進ホルモンであるグレリンが増加します。
つまり、慢性的な睡眠不足は生活習慣病のリスクを高めるのです。
アルツハイマー型認知症・うつ病のリスク
アルツハイマー型認知症の原因でもあるアミロイドβは主に睡眠時に排出されることが分かっています。
睡眠不足によって夜食を摂るということは、インスリン分解酵素によるアミロイドβの排出を複合的に直接阻害する大きな要因となります。
また、自律神経への影響はうつ病発症のリスクを高めます。
適切な睡眠時間は?
では、睡眠時間は何時間を目安にすればよいのでしょうか。
睡眠時間が少ないのはもちろんよくありませんが、多すぎるのも良くないようです。
適切な睡眠時間は7時間
睡眠時間と死亡リスクの関係を110万人の男女を対象に約6年間追跡調査したアメリカの研究では、睡眠時間7時間の死亡リスクを1とした前後の時間でU字カーブがみられたそうです。
このグラフでは睡眠時間3~7時間まで減少し続け、8時間から上昇し睡眠時間10時間のグループでは死亡リスクが最も高くなっています。
また、この傾向は記憶力、怠さと活動量を調べた研究でも同じ傾向だったそうです。
①.ノンレム睡眠中は脳や身体の疲労回復、ホルモンの分泌などの重要な機能が働く。
②.睡眠不足は生活習慣病やうつ病・認知症のリスクを高める。
③.適切な睡眠時間は7時間。
まとめ
では、今回のまとめです。
要素①食事
・脂質と糖質中心の食生活を改善することで生活習慣病や認知症を予防することが可能。
・有酸素運動はセロトニンの分泌を促し、気持ちの安定や認知症・うつ病の予防になる。
要素②運動
・筋トレは筋肉量を増やし、基礎代謝量のアップにつながる。
・脳の血流を増やし、アミロイドβの排出を促進することが出来る。
要素③睡眠
・ノンレム睡眠中に脳や身体の修復が行われる。
・睡眠不足はホルモン分泌異常をきたし、生活習慣病の引き金になる。
・適切な睡眠時間は7時間。
これらは「人生を変える」というよりは「人生を整える」といった表現が適切かもしれません。
食生活は長い年月をかけて我々の身体を維持しますが、反対に生活習慣病の原因にもなってしまいます。
また、生活習慣病が原因で命にかかわる病気になってしまいかねません。
運動習慣はセロトニンの分泌やアミロイドβの排出を助け、気持ちの安定や認知症・うつ病の予防になります。
また、体型や体力の増進・維持に役立ちます。
睡眠も食事と運動と同じく大変重要です。
しかし、多ければいいという訳でもなく7時間くらいが適切ということでした。
今回は以上になります。
それでは!